たらたら神秘主義

本と映画と音楽と日常、できれば神秘

2007-01-01から1年間の記事一覧

映画『ラック』

映画『ラック』を観た。 恋人に振られた(と思い込んだ)男がギャンブルにはまっていく話。 という筋書きだけではなんだか全然おもしろくなさそうだけど、さりげない演出が効いたとても良い映画で、何よりギャンブルのどきどき感を疑似体験できる。 この映画…

昨日はひさしぶりに「ひきこもり寝」をした。 「ひきこもり寝」はただ眠るのとは違う。肉体が求めるのではなく、精神が求める睡眠、という感じ。 つまりは昼寝なんだけど、すべての昼寝が「ひきこもり寝」というわけではない。 ときどきこれをやらないと、自…

帰宅途中の車の中でFMラジオ(J-WAVEの「JAM THE WORLD」)を聞いていたら、「ネットカフェ難民」という人たちの問題について語っている人がいて、聞き入ってしまった。 ワーキング・プアと言われる人たちが、住居を持たない場合、インターネットカフェの…

服部文祥『サバイバル登山家』を読み終えた。 この人は「生命体としてなまなましく生きたい」から、食料も燃料もテントも持たずに山に分け入っていく。 「考える」ということは、ただ抽象的なだけだったら意味がなくて、「生きる」こととつながっていて初め…

忙しいのであまり本が読めない。昼休み、職場の廊下を歩きながらとか、小谷野敦『すばらしき愚民社会』(新潮文庫)を読んでいる。 とてもおもしろい。 いろいろな社会現象について、日本文学と日本史の知識を背景に大胆に意見を述べている。この人の本は、…

帰宅時、車を運転しながら考えたこと。「人生スパン」で考えよう!それと、「宇宙スパン」で考えよう!ということで、職場で嫌なことがあっても、たいしたことではない。 人生スパンで考えれば、いろいろあった方が楽しい人生だし、 宇宙スパンで考えれば、…

映画を採点

『ショコラ』……★★☆☆☆☆『ビッグ・リボウスキー』(コーエン兄弟)……★★★★☆☆『シックス・デイ』……★★☆☆☆☆『バートン・フィンク』(コーエン兄弟)……★★☆☆☆☆『未来は今』……★★★☆☆☆『赤ちゃん泥棒』……★★★★☆☆『完全犯罪クラブ』……★★★★☆☆『ヒューマン・トラフィック』……

朝、職場の駐車場に着くと、車の中でしばらくひきこもる。 とりわけ月曜日の朝はひきこもりの必要性が極めて大きい。 駐車場の端にある生垣に向かって車をとめて座席を倒し、 木の枝が揺れているのや 雲が動いていくのや 鳥や蝶が飛んでいるのや、 そんなも…

映画『ドリーマーズ』/創造的な時間

目の前のことを処理することばかりに頭を使って、結局創造的な時間をあまり過ごしていない。 もちろん創造的な時間みたいなものがそんなに頻繁にやってくるものでもないだろうけれど、 そういう方向に頭を持っていくような努力だけはしていないと、頭の中が…

今日はひきこもり欲がつのっている気がして、ずっと夢うつつの状態で過ごした。『サバイバル登山家』という本を読んでいるのだけど、タイトルと表紙(岩魚の皮を歯で引きちぎっているのがカメラ目線で写されている。目が尋常ではない)がバカっぽいのに対し…

夢の中で恋をしたことがある。 学校のグラウンドみたいなところを歩いていると、二階建ての城(西洋の城)があった。二階の部屋で、城主である男とその妻が、ぼくに絵を買うようにしきりに勧めてくる。 その夫婦の娘が描いた絵だ。 今では落ちぶれてしまった…

今日は休みだ。 昼寝から目覚めると雨がやんでいて、寝室が午後の黄色い光に照らされている。 北側の窓を開けて、ベッドに膝をついたまましばらく外を眺めていた。 アパートの2階にある寝室からは、すぐ裏手の小さな畑と、その向こうに何件か並んでいる家が…

子供のころ、ザリガニ釣りをしていて、ひどく怖い思いをしたことがある。 心の底の方から何かを揺るがされる。そういうタイプの恐怖だ。 ザリガニを釣るためにたいした道具はいらない。棒切れの先にタコ糸をしばりつけて、タコ糸の先に餌をつけて用水路の中…

いかにも日記というやつを書いてみたい。と思うけど、毎日仕事だし、仕事と言うのは、その細かい中身はもちろん毎日違っていて、いろいろそれなりにドラマもあるのだけれど、なんとなく書く気にならない。と思ったけど、書いてみよう。 朝。職場の駐車場に車…

映画『バートン・フィンク』

コーエン兄弟の映画『バートン・フィンク』を観た。 コーエン兄弟という名前は『ビッグ・リボウスキ』がおもしろかったから覚えた。 『バートン・フィンク』の方が作品としては古いらしい。 『バートン・フィンク』から『ビッグ・リボウスキ』への変化は、も…

昨日から花粉症でまともにものを考えられない。 録画してあった『ガイアの夜明け』、「シックハウス症候群」の回を見た。 シックハウス症候群とは、建材に含まれる化学物質を吸い込んで、咳や嘔吐などの症状がでるもの。 だけど、それよりも怖いのは、シック…

池 陰鬱な空を背景にして建つその家にはひとつの小さな池が存在する。鬱蒼と覆い被さる庭木によって陽の当たらないその池の中にいったい何が棲むのか緑色の水面からは窺い知れない。恐らく地上に棲むものには想像もできない異形の魚が手に負えないほどの大き…

買ってうれしいものと、仕方がないから買うけど別にうれしくないものがある。 ぼくにとって家具は前者だ。 家具が変わると生活が変わる。 人間にとっての直接的な環境は「家」であり、「部屋」であるから、それらは意外と重要視すべきものだ。 と、引っ越し…

放課後教室にいたら、女子生徒がひとり自分の席で勉強していた。 ぼくが教卓で仕事をしていてふと気づくとデジカメを取り出していたので、見せてもらった。 お寺の門の写真。 「どこ?」 「日暮里」 そういえば、休みの前に日暮里に行くとか言っていたような…

映画『ビッグ・リボウスキ』

映画『ビッグ・リボウスキ』を観た。ビッグ・リボウスキ The Big Lebowski (日本語字幕版)ジョエル・コーエンComedy¥1000この主人公は、すこしもかっこよくない。 ひげ面でいかにもさえないおっさんだし、いつもぼろっちい服をきているし、なまけものだし…

細木数子の六星占術とか江原啓之スピリチュアルなんとかとか、いくら科学が発達してもそういうのを信じている人とか半分信じている人とかがたくさんいるというのは、すごい。 詳しくは知らないけど、六星占術みたいにシンプルに世の中ができているはずがない…

映画『ショコラ』

映画『ショコラ』を観た。 (ストーリーの説明) ある村に流れ着いてチョコレート屋を開いた主人公の女性が、厳格なキリスト教徒である村長の支配する村を、明るく幸せなものにしていくという話。 (以上) この映画の中でチョコレートは、快楽主義の象徴と…

自分がとても弱っているときに限って、人から傷つく言葉を受ける。 初めてそのことに気づいたのは大学生の時だ。 ぼくはその日、大学で嫌な出来事があって、劣等感やら嫉妬やらのぐじゅぐじゅした気持ちを抱えながら自宅に向かって自転車をこいでいた。 前を…

映画『バニラ・スカイ』

映画『バニラ・スカイ』をみた。 「何が本当のリアルか?」系の映画で、もっと分かりにくくて混乱させられるのを覚悟していたのだけれど、 意外と分かりやすい。トム・クルーズが主演の映画なんて、これくらいが限度なのかもしれない。 ぼくは何が現実なのか…

映画を採点

《観た映画を6段階の★で評価》 ★☆☆☆☆☆……駄作 ★★☆☆☆☆……ふつー ★★★☆☆☆……おもしろかった ★★★★☆☆……すごくおもしろかった ★★★★★☆……傑作 ★★★★★★……傑作! 自分にとって特別な作品『エリン・ブロコウィッチ』……★★★★☆☆ 『オーシャンズ11』……★★☆☆☆☆ 『この森で天使が…

洗車をした。 洗車に対して前向きな気持ちなのが我ながらえらい。 永平寺とかの禅寺で、すべてが修行、と考えるのに共感する。 自分の心を磨くつもりで雑巾がけをしている僧侶と同じような気持ちで車を磨いた。 こんなことを言うとずいぶん単純な人間みたい…

花輪和一の『御伽草子』を読んだ。 この人の刑務所体験マンガ『刑務所の中』がすごくおもしろかったので、他の作品も読んでみたのだ。 最初は『刑務所の中』ほどおもしろくないなあと思ったけど、だんだん毒がきいてくる感じで引き込まれる。このあやしい世…

夕暮れに目覚めて、 夕暮れに 目覚めて、 ぼくはひとり 途方に暮れる。 窓の外には 見知らぬ景色が 広がって ぼくはひとり うす暗い この見知らぬ部屋に うずくまる。 空の青さと 西日の当たる 小高い丘と 風に揺れる カーテンを 理由もわからず ながめてる…

山本直樹の『ラジオの仏 山本の夢辞書1975-2004 』(平凡社)を買った。 「他人の夢はつまらない」とよく言うし、そう思うことも多いけど、 結局、話がおもしろいかどうかは内容ではなくて、語り口の問題ではないかと思う。 この中に載っている夢をぱらぱら…

深い森の秘密※ 日々渡っていかねばならないこの世間というやつは、うかつ者のぼくに対して 時にとんでもなく非情な態度をとったりする。だからそんな日は家に帰ると歯を 磨いてさっさと寝てしまうことにしている。 あなたの疲れを癒すのは 深い森 緑色に息づ…