たらたら神秘主義

本と映画と音楽と日常、できれば神秘

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『グラン・トリノ』

クリント・イーストウッドが監督する映画はいろいろ見てきた。それぞれかっこいい映画で、すごい才能だと思うのだけれど、なんだか職人芸を見ているような感じで、個人的にはものたりなかった。 でも、この映画の繊細なうえに大胆という感じの作りかたがむち…

「病気」は実在しない。 あくまでも人間が「病気」と名付けるかどうかの問題でしかない。 たとえば「妊娠」は激しい吐き気などの苦痛をともなうし、場合によっては死に至ることもあるが、病気とはみなされない。 しかし、「風邪」は病気とみなされる。 何が…

映画『時をかける少女』(アニメ)

アニメ『時をかける少女』を観た。 監督の細田守という人の才能がビシビシ伝わってくる出来だった。何よりも感傷的でないのがいい。一瞬一瞬がキュートである。かなりかっこいい映画。 このまえは新海誠のアニメを何本か観て、あれはあれで才能だとはもちろ…

映画『ピアニスト』

映画『ピアニスト』を観た。 『ファニーゲーム』のミヒャエル・ハネケ監督なのだけれど、題名の印象からきれいめの内容に方向性を変えたのかと思って見始めた。でも、違った。こういう作風の人なのだな。 これも不協和音を感じる映画で、エロに向かわない変…

本谷有希子の『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(講談社文庫)を読んだ。 すごい熱気を感じる。解説で高橋源一郎が「絶望感」という言葉でこの小説を説明している。「…そして、『真実』に直面したものが、必ずそうなるように、彼らは、もっとも深い絶望に…

映画『オール・ドボーイ』

映画『オール・ドボーイ』を見た。 カンヌ映画祭で審査員特別グランプリを受賞したときに、審査員のタランティーノが激賞してたのを覚えている。 たしかにタランティーノの映画と方向性が似ている。 両方に共通するかっこよさは、「マンガ的」ということだ。…