たらたら神秘主義

本と映画と音楽と日常、できれば神秘

2009-01-01から1年間の記事一覧

ミランダ・ジュライ

最近みた映画について点数をつけていて『君とぼくの虹色の世界』という映画のことを思い出し、そこに出てくる、むちゃくちゃ生々しい存在の女の人=主人公役=監督=現代芸術家らしい=ミランダ・ジュライという存在について、妙に気になる、と思い始めた。…

映画を採点

最近またDVDを借りて映画をみている。この1カ月でかなりたくさんみたいるけど、そのなかでも西川美和監督の『ゆれる』が群を抜いてすばらしかった。 何がよいのかは、うまく説明できない。それ以外で最近みた中でよかった映画、たとえば黒沢清の『アカル…

ここに何か書くたびにひきこもり欲のことを書いているけど、秋から冬にかけての今頃のひきこもり欲は本物、という感じがする。昨日、今日と、惰眠をむさぼりながら、このまま社会に復帰しなくてもよかったらどんなにいいか、と思っていた。 たとえば働き方の…

輪廻 ねえ、すてきだったねえ。あのパーティー。おぞましいものたちがたくさんいた。ピエロが話しかけてきたよね。声なくてパクパクと大きな赤い口だけが印象的だった。私をあなただと勘違いしてるからおかしくて、「ユウジはここにはいないよ」と言ったよね…

森のプール 〔泳ぐ子と静かな親の森のプール〕 森には森のプールがある 空には空のプールがあって 夜には夜のプールがある 森のプールを囲んで たたずむ親たち 泳ぐ 子どもたち ららり らら 歌声が 森に響く あえぎ、おぼれ、沈む 子どもたち じっと見つめる…

仕事ばかりしていると、思考が効率の良さだけを求めて固定化してしまう感じがして不愉快だ、と思っていたけど、 思考がそんなふうに貧しくなるのは、別に仕事について考えているから、ではないのではないか、と気づいた(気がする)。 問題は、「何について…

昼寝をした。昼過ぎから夕方まで。夢をみた。 実家の二階にある自分の部屋。しばらくぶりに入ってみると、エアコンがつけっぱなし。 中央には炬燵もあって、これもつけっぱなしだった。 すごく広い部屋で、しきりがなく、四方を大きな窓で囲まれている。 窓…

「愛」という言葉のうさんくささと、でも一方でやっぱり重要かもしれないと思ってしまうのはなぜか、について考えてみる。 まず、前提となるのは、このわけのわからない「人生ゲーム」の上でゴチャゴチャとなんだかんだと動き回って、 けっきょくこの「人生…

いつもながらに社会生活はつらい。気を張って生きなければならないからだ。 気を張るのは、自分を自分以上に見せようとするからだろう。 あるいは、失敗をしたらまずいからだ。 どちらにしても関係しているのは、プライドだと思う。 プライドとは自分の価値…

「知らない町を歩いてみたい どこか遠くへ行きたい」という歌の作詞は永六輔のようで、永六輔もなんだかわざとらしくて好きではないけれど、この歌をテーマにした旅番組(今もやっているのか知らない)も、旅人して出演する昔売れた俳優みたいな人の生活感に…

今日、生徒と話していて、その女子生徒がいい女の例として挙げた女子が、「いかにもいい女」としての外観を装っている女だったので、がっかりした。 そういうことはよくある。 第一に、そういう女は、うまくごまかしているだけで、たいていそんなに美人でも…

去年まで住んでいたのは「過去の町」という感じのさびしさが漂う町だったけれど、祭りの日にはどこにこれほどの人が隠れていたんだろうと驚くほどの賑わいを見せた。 今度の町も同じく発展というよりは明らかに過去の栄光の名残りのうえに成り立っているよう…

黒い川の流れのなかで ある夜のこと ぼくは車を運転して 北利根川にかかる 橋を渡った 黒く巨大な水のかたまりが ゆっくりと移動していた 想像はそのまま現実である ぼくは 黒く大きなうごめく水に 飲み込まれた 車も靴も仕事も家庭も みんな黒い水の中 たく…

永遠の娘 あたしの彼は お腹に石ころをつめこんで 川底にただよっている なんにんもなんにんも あなたもきっと そうなるよ それでもあたしを 好きなの? だったら 殺してよ 逃げられるはずが ないじゃない この世はすべて パパのもの 知らないの? あたしの…

昨日も眠り続けた。どうしてこんなに眠れるのか分からない。 この前カヌーについて相談するため、カヌーを扱うアウトドアショップに行った。詳しい人(店長)がいないらしいので、詳しくない店員に一応相談していたら、まずはカヌースクールに参加するべきだ…

昨日、眠りまくった。風邪薬のせいだろうか。 自宅地域で作成していた祭りの山車ができあがったとかで、昨日、お披露目の行進があった。 夜、自宅近くを通りかかるのを見物。光る山車、そこに乗って笛を吹く人、太鼓をたたく人。幻想的な雰囲気。 ヤンキー文…

ずっと続いていた頭痛とだるさがとれて、体調が回復すると同時に落ち込んでいた気分からも解放された。被害妄想からも。おそらく。 そうすると人々の接し方がまったく変わってきて、それはまるでぼくが昨日まで被っていた気味のわるい着ぐるみを脱ぎ捨てたと…

ひさしぶりにヴァルネラ的気分になった。と、この日記に前回書いたのが11月だった。 以来まったくこういう気分にならなかったかどうか定かではないが、ひさしぶりにヴァルネラ的状態が続いていて、 精神が弱り、全身からはおそらくマイナスオーラが発せられ…

2週間くらいまえのこと。授業中に関くんという生徒が、練り消しゴムで人差し指を作っていて、あまりに精巧なのに驚いた。 その後しばらく中島敦の「山月記」の授業を進め、ふたたび関くんの指先を見ると、上半身が人差し指で下半身が虎である異様な物体が出…

わざわざ主張することではないだろうけど、忌野清志郎が死んでもぼくの人生はほとんど影響を受けない。 角田光代が新聞で、忌野清志郎が死んで「どうしよう」と途方に暮れている、というような文章を書いているのを読んで、ほんとかあ?と思い、すぐに反省し…

ここしばらくの「トイレ本」(自宅トイレだけで読む本)は『シャーマンズボディ』(アーノルド・ミンデル著、コスモス・ライブラリー)だった。かなりあやしげな内容だけど、おもしろい。 ぼくにとって「神秘主義」とは、フィクションである。というか、世界…

めずらしく飲み会に顔を出した。 飲み会というのはたいてい大人数で、そうすると会話はたいていあたりさわりのないものになって、 ほんっとにどうでもいい、と思いながら、でも会話に積極的に入っていけない自分に憂鬱になりながら過ごすことが多かったのだ…

アメリカのテレビドラマ『ツイン・ピークス』が放送されたのは1990年から1991年らしいから、もう20年近く前の作品になる。それを今さら見た。 日本でもブームになったのは覚えていて、ローラ・パーマーという一人の少女の殺人事件に端を発してツイン・ピーク…

原因不明の肩こりが悪化して、神経痛的な、沁みるような痛みが左腕に走るようになっていたのだけれど、 それがちょっと落ち着いて、気づいたら、春が近づいているからだろうか、内側から湧き出すようなエネルギーを感じる。 ような気がする。 *『チャングム…

しばらく前からずっと、「言葉」と「現実の流動性」について考えている。 なにか(たとえば気持ち)を言葉で表してしまうと、 その次の瞬間に現実(たとえば気持ち)は変化してしまったりするのに、 言葉はそのままで、その言葉にしばられて、 まるで言葉と…

アメ玉 緑色の列車に乗り込んだぞろぞろの人々。 国籍不明性別不明 ポケットの中にアメ玉ひとつ。 その中に ぷっくりと右頬をふくらましているひとり。 それが僕だ。 ここに来る前の、記憶。 唇を合わせて左手を首にまわして 鏡に映る自分自身と目を合わせる…

年末に引っ越しをした。海に近い町。昔は遊郭があったらしくて、「日本のヴェニス」と言われることもある。もちろんただ水路がたくさんあるだけで、雰囲気はヴェネチアとは似ても似つかない。でも、今のところ、気に入っている。 この前近所の美容室(おしゃ…