たらたら神秘主義

本と映画と音楽と日常、できれば神秘

  夕暮れに目覚めて、


夕暮れに
目覚めて、
ぼくはひとり
途方に暮れる。


窓の外には
見知らぬ景色が
広がって
ぼくはひとり
うす暗い
この見知らぬ部屋に
うずくまる。


空の青さと
西日の当たる
小高い丘と
風に揺れる
カーテンを
理由もわからず
ながめてる。


少し開いた
扉の向こう。
誰かがいる
その気配だけは
感じるが、
ぼくと同じ
人間なのかも
わからない。


ほんとはぼくは
言葉なんか
知らなくて
考えるとは
なんなのか
それももちろん
知らなくて
ただこの世界に
目を覚ました。


夕暮れの光に
照らされた
窓の外の光景が
ぼくの瞳に
映ってる。
どういう意味かは
わからない。


ぼくの後ろに
誰かがいて
すべての答えを知っている。
そんな気もするが
だけどぼくは
振り向けない。


さびしい


夕暮れに目覚めて。

             011005