たらたら神秘主義

本と映画と音楽と日常、できれば神秘

つくば市に新しくできた大型書店「コーチャンフォー」への期待と落胆

おととい開店したコーチャンフォーに当日の夕方に行ってきた。

エスカレーターを登って歩き出し、ちょっとの間だけテンション上がったが、棚を見ていくと、なんだかげんなりしてくる。

 

もちろん、本屋が次々失われていくさっこんなので、あらたに本屋ができるというだけでありがたいことなんだけど、でも、ぜんぜんだめ。せっかく巨額を投入して本屋を作っただろうに、もったいなすぎる。意味がわからない。

 

でかいという割に、本が絶対的に少ないというのが一つだけど、それは根本的な問題ではない。それよりも、本の並びに、まったく意思が感じられないという、つまりよくある国道沿いのレンタルDVDといっしょに本が売っているタイプの本屋のでかい版でしかないというが致命的なんだろうと思う。

 

もっと小さくても、良い本を選んで並べていますよ、という本屋は食欲をそそるのだけど、コーチャンフォーにはまったくそそられない。

 

最近行ってないけど、まだヴィレッジヴァンガードの方がマシかも。(あれはあれで選書のあざとさが浅はかですぐに飽きてしまったけど。それに店舗ごとの個性がないような気がしたし。あまり真面目に比べてないから分からないけど、なんとなく。)

 

だいたい本屋というのは、清濁いずれにしても知を売っている場所なわけで、その並びに「知」が感じられなかったらまずいでしょ。おとなりのコストコだって、商品に対する目利きによって価値が生まれているんだから、もう少しちゃんと本を選べよ、と思う。ほんと、適当に並べた本がとにかく詰め込まれているというのは、一瞬でわかるし、うんざりする。

北海道の文化水準が疑われるから、早くなんとかしたほうがいい。

 

逆に、本の目利きによる鑑識眼によって並べられた棚も、一瞬でわかる。当たり前か。

昔つくばにあった(正確には今もあるけど)友朋堂書店はよかったな。小さくても、本屋の矜持を感じた。